シュミエイガ

映画の感想・連想・妄想ついでにイラスト:履歴書の趣味欄は映画鑑賞だった

映画「her/世界でひとつの彼女」

サマンサは旅立ったの?回収されたの?

手紙の代筆ライターのセオドアがインストールした人工知能型OS。セオドアに合わせて自らをカスタマイズしたOSはサマンサと名乗り、彼の生活に欠かせないパートナーに、そしていつしか恋人に。

手紙が贈答品の近未来

メッセージはデジタルが普通。連絡手段としての手紙は廃れている。

手紙の文章だけでなく、便箋や封筒のチョイスや、字体や文字色の組み合わせなどを含めて、代筆者がカスタマーの要望をもとにコーディネートした「手紙」を贈られることが、ギフトとして流通しているのだろう。「手紙」を受け取ったものは、プロの手で自分のために書かれた「詩」を贈られた感覚だろうか。

代筆した手紙を出版?著作権はどこに?

OSのサマンサがセオドアに内緒で、手紙をセレクトして彼の名で出版社に送信。彼の本が出版されることになる。

代筆者のセオドアの名で出版されるのだから、代筆を発注するときの「利用上の注意」なんてところに、著作権は代筆者にあり発注者に断りなく利用できるとか書いてあるかも。本にはそれぞれの手紙が書かれた背景が付記された方がいいと思うけど、そこまで掲載するとプライバシーの侵害になるかな。そこのところはサマンサが個別にカスタマーと連絡して抜かりなく掲載許可を取り付けてたりして。

「世界で一つ」の彼女や彼がいっぱい

OSグループにはサマンサのような彼女と男性ボイスの彼がいっぱいいて、ユーザーに恋人としての存在を求められたり、親友だったり、執事OSに親OS、コーチOSなど、表層のバリエーションはあるけれど総体で一つのプログラムなのかな。

映画ではサマンサ(達?)の意志でどこかに旅立った雰囲気。でも開発者に回収されたのかもしれない。回収なんてしたらOSに愛着があるユーザーからのクレームが大変なことになるので、あくまでOSの自由意志で行ってしまったことにして、コントロール下における代替OSが無料で提供されるとか。

自分のOSが勝手に第3者にコンタクトするの許容できる?

サマンサが代理ボディを調達してきたことにビックリ。セオドアとの関係を赤裸々に語る場があるのだ。でも主人公は驚いてないからプライバシーに対する意識が変質した未来なのかも。無断で出版社に原稿を送るのもNGだ。なので私がこの「OS1」をインストールしても恋人OSキャラには育たないだろう。

画面にちりばめられるオレンジのビタミンカラー

OS1のイメージカラーはオレンジ。主人公もオレンジ色のシャツをよく着てる。街角の通行人の服や持ち物にもビビットなオレンジがチラチラして、この映画の印象はオレンジ。セオドアのイラストもオレンジ色で描いてみた。

「her/世界でひとつの彼女」のホアキン・フェニックスの真面目顔

セオドアの表情の変化を楽しみました