シュミエイガ

映画の感想・連想・妄想ついでにイラスト:履歴書の趣味欄は映画鑑賞だった

映画「しあわせの絵具 愛を描く人 モード・ルイス」:絵筆があれば幸せ

必要なものってそれほど多くない

カナダの画家、モード・ルイスの半生を描いた映画。小さな家で夫のエヴェレットに支えられ絵を描き続けた。

 

モードが小さな紙や板に絵具をのせている時間は、動物や木や川を見て彼女の心が動いた瞬間を、もう一度噛みしめる満ち足りたひとときに思える。絵筆と窓があればそんな時を持てるから、それ以外のものは必要ないのかもしれない。

夫のエヴェレットは人家のない場所に家を移築するぐらいに他人を欲しない。
彼は動物や花のように虚飾がない。モードは彼を白いコットン に例える。

モードもエヴェレットも人は孤独なものと知っている。孤独で頑固な2人が寄り添いつつ暮らす小さな家。2人は空間と時間をストレスなく共有できる、お互いにとって稀有なパートナーだったのだろう。

黒い窓枠と窓の外の風景

窓があればいいの

モードがいなくなり、エヴェレットがひとり家に戻る。ドアを閉めると家の中に描かれた絵が闇に沈む。

モードが言う通り、エヴェレットは新しい犬を飼うべきだ。

2016年 カナダ・アイルランド Maudie