CGの美しさと世代的に懐かしいカルチャー目白押しで楽しめました
初代ガンダム世代なのである
なので「俺はガンダムで行く」の場面だけで☆3つほど自動加算。世代の違う観客は楽しめたのかな。いや、そもそもターゲットとする観客が若者じゃないのかな。
この映画から連想したのは、書籍「The Secret」に基づくアメリカのリアル宝探し(最近TVで見た。絵と詩から宝箱を探して宝石をGETするのだ。)と、20年以上前に読んだ日本のSF小説。
柾悟郎の小説「ヴィーナス・シティ」
全身を覆うスーツ、仮想空間、なんでもありのアバター、危機に際して仮想空間上の知り合いが集結する、という複数の連想トリガーがあったのだ。
この小説の主人公は、夜な夜な容姿もジェンダーも変えて仮想都市ヴィーナス・シティに繰り出すのだ。発表当時に読み、ハードカバーが本棚にあるはずだ。確か現実空間から仮想空間に移り住んだ「神々」と呼ばれる存在もいたような。読み返してみようかな。この映画の原作も読んでみたいな。
現実世界での感情が麻痺している?
家を爆破されて叔母さんが殺されても、心的ダメージを受けない主人公に違和感。でも仮想世界オアシスに浸りすぎて、現実世界のリアリティを見失っていると思えば納得か。
実はこの映画の中でいちばん共感できたのは、冷蔵庫に理想の住宅の写真を貼っていたアリスだったりする。甥っ子と、どうしようもない男(けれど憎めない可愛いところがありそう)の2人の面倒見ながら、オアシスより現実世界に比重を置く彼女は、部屋に花を飾っている。
オアシスに休業日を設定したのは本当に良いことだ。うん。
でも、ゴーグル(現実世界の視界や音も完全には遮断されてはいないようだけど)をつけて街中を走りまわるのは、命がいくつあっても足りない気がする。仕様を変更しないと。
憎まれ役のソレントの笑み
パーシヴァルがエッグを獲得したことを知った時、ソレントの口元が微かに緩む。彼にも純粋にオアシスに夢中だった頃があったんだな。
自分だったらどんなアバターを選択するかな?
まず、エッグ探しはしないと思う。それに体を動かしてアバターを操作するらしいから、どうせなら現実世界とは違う動きをしてみたい。だから人間形態はなし。
すごいものを見たときには歓喜の咆哮をあげたいので「牙がついた大きな口」が欲しい。
イルカのような動きもいいけど、空を飛びたいかな。ならば「翼」だ。
いろいろ触ってみたいので、「手」も必要用件だ。それに「毛皮か鱗」がいいな。
頭の中でドラゴンぽいのが仕上がってきた。
でも、翼と手を一体化させた方が動きやすそうだ。では翼竜みたいなのがいいかもしれん。
4つの要件を勘案した結果、妄想を絵にしたのが下画像。
誰も友達になってくれなかったりして、いや、きっと同好の士がいるはずなのだ。ふと映画「アバター」に出てきたマウンテン・バンシーでもいいような気がしてきた。レディ・メイドでありそうだ。
じっくり画面を精査してみたくなる
まだまだ見落としたキャラクターやオマージュがあるに違いない。宝探しのようにこの映画を見直すべきだな。
そして個人的にとても残念だったのは、自分がバカルー・バンザイを知らなかったことと、シャイニングを見てなかったこと。
もっと楽しめたかもと思うと悔しいのだ。
2018年 Ready Player One アメリカ